EGS型地熱開発に向けた,岩石き裂のせん断滑りにともなう透水性変化挙動の解明

石橋琢也
(特定国立研究開発法人産業技術総合研究所
福島再生可能エネルギー研究所 研究員)

2017年9月24日日曜日

岩石実験は面白い②

7月,8月は自身のパーマネント審査があり,その準備に追われておりました。
結果はまだ出ていないのですが,無事に発表を終えることが出来ました。
この間,研究はほとんど進まず,また論文のリバイズや10月の学会シーズンに向けた
準備等やることが目白押しな状況ですが,一つずつ着実にこなしていこうと思います。

そんなわけで,前回の最後で書きましたように,今回は岩石実験をする意義について
私なりの考えを紹介させていただきます。
私の考えとして,岩石実験を実施する理由は以下の通りです。

・ 地下の現象をシミュレーションする際,シミュレーションの不確実性を減らすため
  の基礎物性,基礎現象を提供する。
・ 地下では応力,温度,流体の存在を我々が制御するのは困難であり,そのような状況
  での観測には不確実性が多い一方,室内実験では各パラメータを制御可能であり,
  したがって生じた現象が本当かどうかを検証できる。
・ 室内実験で適用できる計測技術の開発は,将来的に現場での計測に生かせる可能性
  がある。

室内実験での結果をフィールド実験の解釈等に当てはめる際,一番大きな問題となるのは
スケールの違いです。ラボで用いるサンプルはせいぜい10cm程度である一方,貯留層や
実際の断層は数百メートルから数キロにもなります。このスケールアップについて以下に適切に議論するかというのが実験屋の腕の見せどころになります。

次回は,岩石実験をどのように行うか,岩石実験で重要な点を紹介したいと思います。


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